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ミニマリズムを科学する

「光触媒」お仕事相談所

どーも、TOYOです

今回は「光触媒」について見ていきましょう。「光触媒」とは「光をあてることでありえないことが起きてしまう物質のこと」です。

 

光触媒

光触媒とは??

光触媒とはなにものなのでしょうか?これには「光ベクレル効果」という現象が関係しています。

「光ベクレル効果」とは、金属の表面に光をあてると電子がとびだしてくるというものです。

光ベクレル効果

これが「光触媒」と大きく関係しています。

化学反応を起こしたい、特に物質を分解したいときには電気を流すことが必要となります。そのため、いままでは電池を使ってきました。例えば、みなさんが中学生のころにやった水の電気分解がそうです。水を入れた容器に電池(電源)をつないで電気を流すと、水素と酸素が発生します。

なぜ電池が必要かというと、電気分解するためにはたくさんの電子が欲しいからです。電池はたくさんの電子をプレゼントしてくれます。

いままでの電気分解

しかし、「光触媒」では電池を使いません。「じゃあどうするんだ!?」そう思いますよね?ここで登場するのが、さっきの「光ベクレル効果」です。

①まずふつうの金属のかわりに光触媒(ここではTiO₂という光触媒)をつかいます

光触媒に光が当たります

③「光ベクレル効果」で光触媒から電子が飛び出します

④この電子を使って電気分解をします

光触媒での電気分解

このように光をあてることで電子をプレゼントしてくれる光触媒。しかし、光触媒のはたらきはまだ終わりません!

 

光触媒の2つの仕事

ようこそ、光触媒ハローワークへ!こちらでは光触媒のお仕事をご紹介しております。まず、光触媒には主に2つのお仕事があります。

それは「水と仲良くなること」と「汚いものを殺すこと」です

光触媒の2つのお仕事

それぞれどういうお仕事か見ていきましょう

水と仲良くなる

水と仲良くなる、ということは光触媒と水がよくなじむようになるということです。

水と仲良くなる=親水性

光触媒に光があたると水となじみやすくなります。すると、最初は水滴だった水がふわーっと広がります。この仲良しになる方法をつかって、汚れを落とすことができます。

光触媒に光があたると水になじみやすいモードになる

②汚れや水分がつく

③水が光触媒となじんで、ふわーっと広がる

④汚れが浮く

⑤汚れが落ちる

仲良しになって汚れを落とす

つまり、光触媒をビルの窓や壁にぬっておくと、勝手に汚れが落ちるので、清掃員さんは掃除をするところがなくなってしまいます。

 

汚いものを殺す

次は、汚いものや汚れを直接殺してしまいます。殺すというのは、分解するということです。

光触媒に光があたる

②+のボール(カチオン)とーのボール(電子)が出てくる

③空気中の酸素や水がボールと反応して、超攻撃モードになる

④汚いものを分解する

汚いものを殺す

光を当てると、分解をしてしまいます。それがよくわかる動画をのせておきます。

実際の反応はとても複雑ですが、流れだけつかんでおけば大丈夫です。

以上の2つが光触媒のお仕事となっております。いかがでしょうか?

まとめ~光触媒

光触媒はすばらしい物質ですが、まだまだ課題があります。例えば、光触媒がプレゼントする電子は電池がプレゼントする電子よりもとても少ないです。効率が悪いんです。

しかし、光を当てることで電気をつくったり、物質を分解してくれる光触媒はとてもすぐれものです。「光触媒」の記事を読んでいただきありがとうございました。