TOYONOBUROGU

ミニマリズムを科学する

小学10₍₂₎年生でもわかる「量子コンピューター」

 


どーも、TOYOです

今回見ていくのは「量子コンピュータ」です。「量子コンピュータって名前は聞いたことあるけどよくわからない」「量子コンピュータって何??」という方も多いと思います。「量子コンピュータ」はいままでのコンピュータが100億年かかっても解けない問題をほんの数秒でチョチョチョイと解いてしまいます。

名前からして難しそうな感じですが、よく学んでみると面白い分野です。理解しやすいようにかわいいイラストもついています。

それでは、「量子コンピュータ」の世界をお楽しみください!

 

いままでのコンピュータと何が違うの??

まず、いままでのコンピュータと「量子コンピュータ」は何が違うのでしょうか?コンピュータの世界は2進法の世界です。

▶ビットとかバイトって何??

これは「量子コンピュータ」も同じです。電気がなけば「0」、電気があれば「1」となります。ここで、電子が0の箱に入れば0、1の箱に入れば1、ということにします。

いままでのコンピュータ

いままでのコンピュータは0の箱に入っているか、1の箱に入っているか、のどちらかの状態しかありません。

2進法

しかし、「量子コンピュータ」は違います。量子コンピュータ」では「0の箱にも1の箱にも入っているよ!」という状態になるんです。

量子コンピュータ

どういうことなのでしょうか?これをしっかりと理解するために、「量子コンピュータ」のもととなる「量子論」という考え方を一緒に見ていきましょう!

 

量子論」は不思議!?

量子論には2つのテーマがあります。それが、「だるまさんがころんだ」と「パラレルワールド」です。

量子論

②の「パラレルワールド」はともかく、①の「だるまさんがころんだ」はふざけているように思えますが、これこそが「量子論」の核です。

①だるまさんがころんだ

男の子と女の子が「だるまさんがころんだ」をして遊んでいます。あーだるまさんがころんだやりたい!

だるまさんがころんだ

ふつうは女の子は「どこか」にいると考えます。しかし、「量子論」では女の子は「どこにでも」いる、と考えてしまうんです。例えば、女の子はA、B、Cの3つのすべての場所にいます。

でも、「じゃあ、ふりかえったら3人いるんじゃね?」と思いませんか?思いますよね?では、ふりかえってみましょう!

だるまさんがころんだ

一体、どうなっているのでしょうか?このとき、男の子にはBにいる女の子しか見えません。これは別にAにいた女の子が透明になったとかそういう話ではありません。Cの女の子が消えたのでもありません。

実は、「量子論」ではふりかえって女の子を見た瞬間にA~Cまで広がっていた女の子がギュッとBのところに収縮してしまうんです。ふつう考えると、「そんなのありえねえよ」と思ってしまいますが、いまのところこう考えるといろんな現象を上手に説明できてしまうんです。

 

パラレルワールド

パラレルワールドSF映画でもよく扱われるテーマです。しかし、量子論パラレルワールドをまじめに考えてしまいます!

男の子が何を食べようか迷っています。餃子か、ラーメンか、肉まんか。ん~、どれもおいしそうです!悩んだ末に、男の子はラーメンを食べることにしました。

パラレルワールド

「だから何??(# ゚Д゚)」という話ですが、「量子論」はここで終わりません。こんなふうに考えちゃいます!

パラレルワールド

「ラーメンを食べる世界」と「肉まんを食べる世界」と「餃子を食べる世界」に分けちゃうんです!「やった~3つとも食べれられる~!」と思ったあなたは食いしん坊です。

量子論」では3つの世界がもともとあって、男の子がラーメンを食べたのは「ラーメンを食べる世界」に行ったからだ、と解釈しちゃうんです。

この「だるまさんがころんだ」と「パラレルワールド」が「量子論」の考えかたです。

 

量子コンピュータって...

では、「量子論」の考え方を使って「量子コンピュータ」をくわしく見ていきます。

まず①の「だるまさんがころんだ」の考え方で、電子は0の箱と1の箱のどちらにもあるといえます。

だーるまさんがー

そして、ふりかえった瞬間にどちらかの箱にギュッと収縮して集まります。

ころんだっ!!

次は、「パラレルワールド」の考え方です。

2進法のパラレルワールド

男の子がふりかえった瞬間に、電子はどちらかの箱にあります。しかし、その瞬間に世界は「0の箱に入っている世界」と「1の箱に入っている世界」の2つの世界に分かれます。

 

いままでのコンピュータに以下の計算をさせます。

・0 + 0

・0 + 1

・1 + 0

・1 + 1

いままでのコンピュータ

これだと8セットの箱が必要となってしまいます。

では、「量子コンピュータ」はどうでしょうか?

量子コンピュータ

なんと「量子コンピュータ」なら2セットの箱だけでいいんです。

なぜなら、

・「だるまさんがころんだ」で電子はどちらの箱にもある状態に

・「パラレルワールド」で0の箱にはいる世界と1の箱に入る世界に分かれることができる

いままでのコンピュータが8セットで計算するものを、2セットで計算する。これで、いままでのコンピュータが100億年かかっても解けない問題を「量子コンピュータ」が数秒で解けるのかわかっていただけたはずです。

まとめ

量子論はこのようにとても面白分野ですが、今までの科学とは違い、私たちの想像を超えています。

そのため、大学で学生に量子論を講義する際には「若いうちに解釈問題に立ち入ってはならない」という先生が多いようです。私たちの想像をはるかに超えた問題に学生時代の貴重な時間を浪費してほしくないようです。

でも、やっぱり考えちゃう、ここが「量子論」の魅力かもしれません。