意外と知らない!?ネイピア数「E」って結局何なの?
どーも、TOYOです
いきなりですが、ここで問題をだします。高校数学をやったことのある人ならカンタンに解ける問題です。いきますよ~!
Q.次のxの値を求めなさい。ただし、xは実数とする。
log x=1
答えは出たでしょうか?
答えは
”e”です!!
みなさん、この”e”とはどういうものでしょうか?高校数学の教科書ではこのように定義されています。
この式の意味としては、(1+1/n)nという式があって、nを無限に大きくすると、eになっちゃうよ!ということです。
eはどれくらいの値なのでしょうか?iPhoneの電卓を横にすると、eのボタンがあらわれます。これを押してみると、eの値が出ます。
①eのボタン(赤丸)を押す
②eのおおよその値がでる
eは数字です。ただ、小数点以下の数字の列がずっと続くので文字であらわそうぜ!ということになりました。π(パイ)と同じ理由です。
しかし、高校数学の教科書にはさっきご紹介した、
この定義しかのっていません。そして、高校の先生はふつう、あまりeの定義について教えてくれません。皆さんも、「まあ、教科書でこんな感じで決まってるからいいか」とか「別に定義覚えんでも、どうにかなったわwww」とか、こんな感じだと思います。僕もそうでした。
まず、なぜeというものが生まれたのでしょうか?
Eは銀行の利子から生まれた?
銀行には利子というものがあります。
例えば、あなたが1万円を年利2%の銀行に預けることにします。(ちなみに、年利とは1年間につく利子のことです)すると、1年後のお金は1万200円となります。
次に、半年、つまり1/2年で利子が2%の場合、1年後のお金はどうなっているでしょうか?同じように計算してみましょう。
このように利子がくりかえされてもともとのお金が変化していくことを複利といいます。eはこの複利の計算で生じたものなんです。実際にどのように発生したのでしょうか。
ここで1/n年で利子が1/nだけかかる銀行に1万円を預けるとします。
n=2ならば半年で利子1/2→50%
n=3ならば4か月で利子1/3→33%
n=4ならば3か月で利子1/4→25%
というふうになります。実際に計算してみましょう。
ここで注目してほしいのは最後です。
n=2→(1+1/2)2
n=3→(1+1/3)3
n=4→(1+1/4)4
となることに注目です。ここで一旦休憩をとりましょう。
お金は1万円→2万7182円しか増えない?
上の例より、nであらわすと1年後のあたらしいお金は
(1+1/n)n となります。
このnが無限大∞になると、つまりn→∞となると
となります!!これが”e”の正体です!!
最初に電卓でeの値を求めました。
この値から、1万円を預けると、e万円、つまり2万7182円以上は増えないことがわかります。
これで、ようやく複利計算でeを求めることができました。
まとめ~Eの誕生~
みなさんが高校や大学で使ったeは実は銀行預金の複利計算から生まれた数字です。このように、お金と数学は密接な関係を持っています。「確率」もギャンブルから生まれたものです。こうしてみると、数学を見る目が変わってはきませんか?